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BOOKS
好きな小説などです。随筆のようなもの、エッセイなども含みます。

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『ふつうがえらい』佐野洋子(新潮文庫)

快活。色々と生活の中身を語ってくれる面白いエッセイ。普通が偉いのかどうか走らない。

『茶の本』岡倉天心(文春文庫)

『和の美』を外国に伝えた最高級本。原書は英語。その翻訳でも、当時彼が何を伝えたかったのか、日本の文化がいかに美しいか、しっとりと体の中に入ってくる1冊。日本文化を改めて確認したい人に勧める第二号。

『果てしなく美しい日本』ドナルド・キーン(講談社学術文庫)

日本を描く外国人というのはえてして的を得ている人が多く、この人もそのうちの一人。日本の文化を、「和の美」を知識として知りたい、おさらいしてみたい、というひとにお勧め。

『花を運ぶ妹』池澤夏樹(文春文庫)

中篇。妹と兄の話が交互に進み絡まっている。インドネシアを主な舞台として進むこの話は、旅情をかきたてる。主にバリが描かれていて、未だ行ったことのない場所への憧れを心地よく誘う。麻薬が中心に座った話だが、麻薬それ自体は付属品のようなもので、あってもなくてもよかった。この人の話のうまさを見る。

『マリコ/マリキータ』池澤夏樹(文春文庫)

これも短編集。五個の短編の中で『マリコ/マリキータ』に出てくるマリコの雰囲気がすごくいい。さばさばしていて、居つかなくて、きびきびしているけれど、どこか女らしさを感じさせる。(こういう言い方をするとジェンダー関係の人が怒るらしいですね、最近は。)お気に入りのセリフは「わたしは書かないよ。わたしは手紙は書かないんだ。」という最後のほうの一場面とその周辺の台詞。読んでみればわかると思う。その雰囲気。俺にはマリコという名の友達が数人いて、なかでも仲のいい二人のマリコには読んでほしいなぁと思ったりもする。一番長い『帰ってきた男』も格別。人間の求める至高の状態とは・・・。人間の多と個の関係とか生き方とかそんなものを否応なしに考えてしまう。秀作と見た。
no image 『ハマボウフウの花や風』椎名誠(文春文庫)

『ハマボウフウ〜』『三羽のアヒル』その他4作からなる短編集。この二つがよかった。両方、特に考えずに読める系統の小説だけれど、雰囲気で読ませるタイプではある。『ハマボウフウ』の草原や『アヒル』のアヒルたちを想像するとはかなさを感じたり、可笑しさをかんじたり読んでいて楽しい感じがする。『倉庫作業員』の恋の雰囲気もさわやかな感じでよろしい。
『深い河』遠藤周作(講談社文庫)

それぞれがそれぞれの何かを求めてインドへ旅する。人生に何を求めているのか。価値観の異なりをはっきり映し出し、普遍的なものは何も無いのだとでも訴えているかのよう。愛であったり、人生であったり、生きるすべであったり、頼るものであったり、何かを探すインドへの旅は人生さながらといったところ。宗教がらみではあるが、宗教を難しく捉えなくても良い書き方をしていて、誰もが素直に自分の価値観と登場人物との価値観を照らし合わせてみてしまうのではないか。
『最後の物たちの国で』ポールオースター(白水ブックス)

とても不思議な小説だ。小説といっていいのかすらも分からない。アンナと言う女性が、人々が住む場所を失いさまよう極限状態の国で愛や死を巡りながら生活していく事を、全編アンナ自身の手紙という形をとって描かれている。小説としては最上級の理解し難さがあるが、著者本人は、この物語を「近未来」として受け取られる事を拒んでいる。即ち、題材は現在にある。このような不思議な形をとらせてまで伝えたかった事はなんだろうか。読み終わってから考えつづけている。答えはまだでない。

『アジアンタム ブルー』大崎善生(角川書店)

友達に借りて読んだ。それまで知らなかった作家の作品だった。借りてきた日の夜に一気に読んだ。いい本だった。
山崎隆二と言う男と葉子という女の話。愛が中心に座ってるけど、それ以上の色々な感情が迫って来た。人間の死や、寂しさや、憂鬱や、美しさや。頭の中でキリキリ言うんだ。こんなに愛を題材にした小説に免疫の無い人間が言うんだ。間違いない。いい本だ。

『リヴァイアサン』ポールオースター(新潮社)

ニューヨーク発小説家・脚本家のポール・オースター。彼の小説は言わんとする事がいつも難しい。現代小説の割に難解とまでは行かないものの難しい。人間や社会の腐敗を示そうとしているのだろうが何かそれだけではない何かを感じさせる素晴らしい作家。訳者・柴田元幸氏の訳もいいのだろう。雰囲気が余り堅くなっていない。
他の著書も是非読んで欲しい。なかでも『孤独の発明』『シティ オブ グラス』は好きだ。

『檸檬』梶井基次郎(新潮文庫)

檸檬の他、冬の日、桜の樹の下には、など全部で20の短編集。集英など他の出版社からも出ているがここのが収録数が多いからお勧め。梶井基次郎の作品に流れる雰囲気は、退廃、青春、生と死といった言葉に象徴されるんじゃないだろうか。『桜の樹の下には』何かは教科書に載っていたりするから有名だろう。あの冒頭は忘れがたい。「桜の樹の下には屍体が埋っている!」『冬の蝿』も好きだ。よぼよぼした蝿を自分に重ねて見る己は駄目人間だろうかね。

『人間とは何か』マーク=トウェイン

老人と青年が最初から最後まで延々と問答している。妙な形式で、ひとによっては読んでいて飽きる可能性もあるが頭の中で色々なことと関連付けて読んでいくと、ふーむ、となってきた社会批判もしくは人間批判の一冊。人間とはなんだろうとふと思い込んでしまった時に読んでみたらいいかもしれないです。

『N.P.』吉本ばなな 角川文庫

吉本ばななさんは前から好きで、かなり多くの作品を読んだ。これは寂しい作品。読んでて本当に疲れてくるほど、良くわからない寂しさが。『アムリタ』や『ハネムーン』と共に好きな一冊。
『浴室』ジャン=フィリップ・トゥーサン 集英社文庫

絶妙な隙間。不思議な小説。浴室で時間を過ごす人の話。でもすぐに浴室はでちゃうけど。なんというか。本の評論は向いてないらしい。上手い表現はどの本に対しても思いつかない。まあなんとも不愉快な。
『堕落論』坂口安吾 角川文庫

坂口安吾は普通の感性とは違うものを持った人だと思う。そして滅多に無い鋭い視点を持った人だと思う。この中に入っている「恋愛論」が何故か好きになった。ひねくれてる所為か。らしくないと言われればその通りだが。

『ワイルド・スワン』上・中・下巻 チン・ユアン 講談社文庫

中国・満州・毛沢東・共産党そんな感じ。中国に興味を持ったきっかけはこれだった。これを読んだおかげで毛沢東について文章を書く羽目に。国家の指導者が道を誤ることによって、どれだけの国民が被害をこうむった事か。その悲惨な歴史を忘れてはならないし、事実を忠実に書かれたチンさんに敬意を表したい。
『壁』安部公房

何度も何度も読み返しました。でもまた読みたくなるから不思議。人間という存在を考えさせられる。読んでみれば分かると思うだろうけど、「壁」とか「塔」とか「名前」とかが何を意味するのか読めば読むほど分からなくなってくる気がする。頭の中でくるくるくるくる廻り続けていく気がする。
政治・社会問題関連の本を紹介していきます。



『誇りと抵抗』 
アルンダティ・ロイ (集英社新書)

もともとは小説作家のロイは、アメリカ在住のインド人(もしくはインド系アメリカ人?)で、政治経済的にも活動している。これまでいくつか政治に関するエッセイを出している。このエッセイは、インドの政府の抑圧とそれに対抗する民衆の活動やインドの階層社会のあり方について熱く語っている。訳がかなり口語調なので読みやすいというのもある一方で、柔らかすぎて頭悪そうに感じてしまうのがもったいないところ。ですが、この人の言ってる事は熱かった。中身だけ感じ取れ!なんなら英語でよんでもいいんじゃないかと思う。


『テロリズムとは何か』 
佐渡 龍己 (文春新書124、¥690+tax)

以前、新書は物足りないと嘆いたが、それは訂正しなければいけないみたい。ある程度知っている事を追求しようとするには新書は物足りないことがある、と。この本は、テロリズムについて、その起源や歴史、類型化から対処方法、予測方法、日本政府への提言と、簡略ながら的を得た議論を展開している。善悪の感情に頼らず、ある意味冷酷な分析をしているので、知的好奇心旺盛な方々でもある程度の満足は得られるのではないかと思う。多少、同じことを何度も繰り返す気があってしつこいと思うが、それだけ強調したいのだろうという事で納得した。新書なので安い。買っても損はしないだろうが大学図書館になら入ってるだろう。一見の価値はある。俺にはなかなかこれが参考になった。


『日本の歴史25 日本はどこへ行くのか』 
キャロル=グラック他6名
 (講談社¥2200+tax)

『日本の歴史00 「日本」とは何か』から始まった全26巻の最終巻。7人の著者がそれぞれの視点からこれからの日本を問うている。即ち、アイヌ、朝鮮、沖縄、国民国家、象徴天皇制、行為主体など。章によって興味にばらつきがあったので、面白い章と面白くなかった章とが別れた。沖縄や朝鮮の部分は上記『日本人の境界』とかなり重なる内容で、あわせて読むといいかもしれない。私としては、天皇制に関する6章が一番面白かった。7章は、近代日本の主体形成についてかかれたものだが、訳が悪いためか内容が難解に感じる。

著者/1章:C=グラック(コロンビア大)/2章:姜尚中(東大)/3章:テッサ・モーリス=スズキ(豪州国立大)/4章:比屋根照夫(琉球大)/5章:岩崎奈緒子(京大)/6章:T=フジタニ(UCSD)/7章:H=ハルトゥーニアン(UNY)著

『文明の衝突』 サミュエル・ハンティントン
 
(¥2800+tax)

9.11テロ事件の時に再注目されてから、なにかと引き合いに出されるこの本(もしくはこの『文明の衝突』という言葉・概念)は、民族や文化性と対立の構造を論じた一冊です。 かめばかむほど分からなくなっていく難しい本と思います。同じ事を論じている内容でも、納得されられたり、違う!と思ったりしますが、この本には納得させられそうになりました。ハンティントンがこういえば、ああそうかと。チョムスキーが違うと言えばああ違うのか、と。頭の中がフラフラしてます。頭痛くなりますよ〜。

著者 サミュエル=ハンチントン(ハーバード大)

『もの食う人びと』 辺見 庸
(角川文庫¥686)

芥川賞作家の辺見庸。私は彼の小説は好きではないけど、この一冊は衝撃的だった。1〜3年前に友人に薦められて読んだのだけど。旅行記のような感覚で世界中様々な場所で様々な食事(時には食事と呼べそうに無い食事)をし、様々な人間と触れ合った筆者は、食ったものは食物だけではない。記憶もだ。と語る。生きる事に対しての価値観を変えるかもしれない。
『<日本人>の境界―沖縄・アイヌ・台湾・朝鮮 植民地支配から復帰運動まで』 
小熊英二
 (新陽社 ¥5800)

日本人という1つの枠の揺れ・動きを、台湾や朝鮮支配、また、沖縄併合や北海道支配を通じて検証した名著。本文が600ページを越える超大著。読み応えのある一冊。私がもっとも感じた事は、国境の枠は必要に追われて変わっていっても、民族の枠はいつでも消えることが無かったと言う事だ。植民地下にあって民族の融和を考えるのは、馬鹿馬鹿しい話だが、例えそれが今の日本のような平和な状況に戻ったとしても民族の境目は消えない。ココに書きすぎると長くなるのでこの辺で。民族だの国境だのなんだのを考えたくない方でも一度読んで欲しいと思う。知り合いの皆さんは多くの方が知ってる本だが最近余り来てないから良しとしよう。
『民主主義とは何なのか』(文春新書191、¥700+tax)

新書を読むと、内容が薄く、テーマはいいのにと残念になることがあるが、これはかなり難しかったし、内容も突き詰めるべきものだと思う。世の中の民主主義に対してその欺瞞を解き明かそうとする試みだと思う。自分が、アメリカ等の政治の現在のあり方は間違っていると確信できた一冊でした。
『日本の戦争責任をどう考えるか』船橋洋一 編
(朝日新聞社、¥1500+tax)

日本の戦争責任を考える上で、民族の和解プロセスを学ぶことは必要なことです。この本では、南北朝鮮、日韓、カンボジア、オーストラリア(アボリジニー)などを題材として、この大きな課題と向き合っている。戦争責任というのは、日本人として興味のある方が多いと思う。この本は数ある関連書のなかでもとても参考になるものだと思う。是非手にとって読んでいただきたい一冊だ。
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